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FakePlasticTree

ひびのいろいろ

親父からの一言

ちょっと花粉の量が凄い。だいぶ暖かくなってきたのは良い。朝も起きやすくなったしマフラーをすることもなくなった。でもやっぱり花粉症は辛い。視界がなんとなく黄色に淀んだように感じるのは気のせいじゃないだろう。春麗らじゃなくて「春クラクラ」だ。

思えば自分がこの症状を発症したのは10代半ばであった。のう20年以上、下手をすると30年こんなものと付き合っているのか。

そして、この花粉の症状とともに引き起こされる春の記憶がある。3月の半ばは受験の結果が一通り出そろう季節。進路にあたっての結果が明らかになる季節だ。何処にも行く場所がない、路頭に迷う時期が自分にもあった。それも一年や二年じゃなかった。それでも生きてゆくには全く困らなかったし体も元気だったからだいぶ幸せだったと思う。両親のおかげだろう。当時はとてもそんなに客観視出来なかったが振り返ってみればそうだった。そんな時期の想いや考えが花粉のむず痒い身体の刺激とともに蘇ってくる。

この時期に言われた一言が今も自分の中に残っている。だから今まで自分が生き残っているといってもよい。それは普段全く会話をしない親父からの一言だった。当時はかなり悔しくて何も言い返せず恨みしか残らなかったが。しかし今思い返すとかなり有難いことであった。そんなことに気がついたのは10年以上たってからだった。

ちょっと恥ずかしい文章だけれど春というのは色々身体や心の中から沸き上がったり蘇ってくる季節だよなぁとは思う。

そんなことを花粉がまい目の前が黄色く澱み鼻がむず痒くなるバスの中でひどく揺られながら思った。