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ひびのいろいろ

【書評】風雲児たち25巻_対馬を巡る戦い

1月30日に発売された「風雲児たち」の最新刊である25巻。25巻は対馬の攻防を巡る物語が中心に描かれる。

1861年2月3日に、ロシアの軍艦ポサドニック号が対馬に停泊し,海岸を占拠しはじめてしまう。一歩間違えたら対馬はロシアやイギリスの永久租借地となっていた可能性が高かった。国と国との駆引きの中でこの難局を乗り切っていく様子がなんともスリリングで面白い。

この難局に立ち向かうアイデアを捻出したのは勝麟太朗(勝海舟)。「毒をもって毒を制する」という喧嘩慣れした作戦を考えた勝も凄いが,それを採用した安藤信正も(色々意見はあるのだろうけれど)凄い。

そしてこの25巻で個人的に印象的であったのは,久坂玄瑞の登場だ。それも久坂玄瑞吉田松陰に投げかけられた以下の言葉。

「人に発言するとは それを命を懸けて果たすということなのだ。あらゆく裏付けがあってこそ発言は尊い価値を持つ。君はその裏付けをもっているのか・・・」

自分の心にも深く突き刺さる。こういう言葉(それに伴う活動も)が出てくるとやはり吉田松陰は稀代の傑物だったのだなあということが分かる。

五稜郭の戦いまで続くと言われているこの「風雲児たち」。未だ折り返し地点ぐらいなのだそうだ。どうかその最後までこの物語が持続することを願うばかりだ。