FakePlasticTree

ひびのいろいろ

その間に流れる感情に圧倒される漫画Sunny

Sunny 5 (IKKI COMIX)
松本 大洋
小学館 ( 2014-05-30 )
ISBN: 9784091886545

ストーリーを読ませるもの、その圧倒的な絵柄で惹き付けるもの、雰囲気がなんとなく良く心地よいものなど様々なタイプに分けることができることが出来るのが漫画の良いところ。

「Sunny」は児童擁護施設の日常を描く漫画。作者はかの松本大洋。この漫画が出る度に僕は喜びいさんで本屋に走り、そしてこの本を購入する。台詞はあまりなく雰囲気のある絵で読ませる漫画。

漫画というより様々な感情が濃縮して結晶化した詩集に近い。

人間のどういようもない哀しみ、孤独、そして優しさや可笑しさまでも濃縮されている作品。様々な感情が混在するのがとてつもなく素晴らしい。もはや松本大洋の最高傑作といっても良い。

この漫画を映像化しても(そんな勇気のある人はいないと思うが)行間に溢れるこの素晴らしい世界感を再現することは不可能に近いだろう。

今回発売された5巻も上記のような世界かんがばっちり継続して描かれている。むしろ今までよりも濃縮されているぐらいだ。それぞれの章に詰まっている子ども達の想い。それをふんわりとした絵柄味わうだけでなんともいえず、濃縮した時間を過ごすことができる。

各章の題名をそれぞれ読み味わうこともこの漫画の魅力。

とにかく素晴らしい芸術作品だ。