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【書評】モンスター 尼崎連続殺人事件の真実

尼崎事件 - Wikipedia

 

尼崎連続殺人事件は時間の経過とともにすっかり世間の話題からは遠ざかっているようにみえる。

 

そんな中、半年前に放送されたNHKスペシャル(シリーズ未解決事件)と「家族喰い」という書籍は衝撃的であった。あまりにも凄惨な内容でこれを映像化しても良いのか?と思えるような内容であったのでもう再放送さえることもないかもしれない。ただ観ているだけで外傷体験になってしまうような内容であった。

 

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特に「家族喰い」は谷本家への暴行の様子がこと細かに描かれ、読んでいて気分が悪くなる衝撃的な内容の本だ。

 

 

モンスター 尼崎連続殺人事件の真実」はこの尼崎事件をもっと深く掘り下げた内容となっている。主犯の角田美代子と李正則の生い立ちがより詳細に描かれているのも特徴である。こういった事件が何故起こるのかを読み解くためには犯人の細かい成育歴を詳細に数世代前から、たどってゆくことによって見えてくることが多い。

 

この事件もまさにそうであった。本書には詳細な彼女の成育歴が書かれている。そしてその経緯を追ってみるとやっぱりと事件の成り立ちに納得できてしまう。

 

主犯格の女性のような人物はきっとこれからも現れるだろう。このような人物に自分も何時出会うかも判らない。実際に出会ったとしたらなるべく距離を取るしかないと思うのだが、しかし絡まれた時の対処法のヒントが本書にはある。

 

ようは初期の段階から徹底的に言うことには従わないこと。この事件の被害者も初期の段階から徹底して警察を呼んだり、恫喝に対して相手にしない態度を取った場合には被害が防げている。最初の段階で少しでも隙を見せるとその時点でアウトなのだ。途中から、つまり相手の術中にハマってからいくら抗戦してもそれはかなり厳しい。

 

まだまだ残る謎

 本書で明らとなっている事件の黒幕がいたことも大きな衝撃。その実名は伏せ字になっているがどんな人物であったのかが良く判り、警察とのコネクションもある人物であったとのこと。

本事件と北九州連続監禁殺人事件、グリコ森永事件との関連性。そして何故か角田美代子の最後のノートのある部分は破りとられていたという。

本当に謎が多い事件で、本書を読んでもすっきりしない部分が多い。しかしこんな事件を二度と起こさないためにも徹底的に本事件は検証していって欲しい。