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ひびのいろいろ

幼少期の発達障害を描く珠玉の漫画【ガキのためいき】

広汎性発達障害の人々と上手く付き合ってゆくためには、その人達の独特の認知にこちらが合わせなければならないといけない。 日常的に起こる様々な事象に対して「アスペルガーの眼鏡」とも言うべき、認知の転換を図ることによって、各個人の認知様式を理解したほうが良いと言われている。

しかしながら、これが中々実際には難しい。

元々言葉によるコミュニケーションが不得手な人達が多いので、

何故混乱しているのか?  何故、激怒しているのか?  何故、だまりこくっているのか?

その1つ1つが全く検討がつかないことが多いのだ。そういったことを生業としていても数々の失敗は数え切れない程。 ドラえもんひみつ道具の「ほんやくこんにゃく」とかあれば良いのに。ガンダムニュータイプのように無意識下で色々分かり会えたら良いのに。 とそんなくだらないことさえ切に考えてしまうこともある。

当事者としてもこれほど、歯がゆいことはないだろう。自分が困っていることや、感情を爆発していることが誰も判ってくれない。そんな苦痛は非常に本当に辛いものだと思う。 そういう当事者としての思いが、分かりやすく現実的に書かれた漫画が''沖田×華''氏が描く「ガキのためいき」だ。筆者の就学前、幼稚園時代を舞台にした漫画。広汎性発達障害であるからこそのエピソードが満載。 漫画自体は明るく描かれているが、そのエピソードの1つ1つは実は切ない。そして広汎性発達障害の子ども達は実際にはこう感じているんだろうな。ということが本当に生々しく描かれている。

外国では当事者の書籍はたくさんあって''テンプル・グランディン''や''グニラ・ガーランド'',"ウェンディ・ローソン''などはその代表的なものであろう。しかし、そんな人達の自著伝に負けないぐらいの価値がある書籍だと個人的には思う。 特にこの年代(幼児期から小学校低学年)の子どもに接する人達にお勧めしたい。