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ひびのいろいろ

【書評】宝暦治水事件を描く漫画 「風雲児たち外伝 宝暦治水伝」

 

 

 風雲児たち外伝は宝暦事件を描く漫画。

 

宝暦事件とは

 

宝暦治水事件(ほうれきちすいじけん、ほうりゃくちすいじけん)は、江戸時代中期幕命による木曽三川木曽川長良川揖斐川)の治水事業(宝暦治水)に絡み、工事中薩摩藩士51名自害、33名が病死し、工事完了後に総指揮の家老平田靱負が自害した事件。

 

その工事の凄惨さ、陰惨さを可愛い絵柄でありながらも克明に描いている。風雲児たちに描かれている様々な事件や人物などと同様に、この事件についても"風雲児たち”を読むまでは全く知らなかった。その事件のかけらさえ知らなかった。

 

江戸時代成立直後ならまだ話は分かる。しかし事件が起きたのは1754年。幕府が成立してから100年以上も経った時代のこと。

 

とにかくこの事件の有り様を読むだけで、薩摩藩がいかに幕府に対して複雑な感情を抱くようになったかが、理解できるようになる。余談だが、薩摩藩の武士達が芋侍と呼ばれるようになってしまった辛いエピソードもこの漫画の中で描かれている。

 

歴長い歴史の中で物語として理解することが何よりも歴史は面白いのだということを改めて認識させてくれる素晴らしい漫画だ。