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ひびのいろいろ

【書評】誰もいない夜に咲く

桜木紫乃の作品を初めて読んだのはかの名作ラブレス

 

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長編作品。直木賞の候補にもなった作品。極寒の地の二人姉妹を描いた物語。。不幸な環境下の中においても必死に生きて行く様子にじんわりとした、でもしっかりとした感動を与えてくれた作品だった。人間ってちょっと残念ではあるけれど、でも何か憎めないよなあと思わせてくれる作品。

 

そしてその後に読んだラブホテルを舞台にした短編小説 「ホテルローヤル」 も同じような印象を与えてくれた作品だった。物語のそれぞれは、違うけれど芯に流れているものは同じ。作者の息づかい、人に対してそして男に対しての思い、女の生き方に対しての想いは一緒なのだ。

 

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そしてまた短編小説。それはまるでゲーリームーアのバラードのよう

 

 

そしてまた桜木紫乃の短編小説である。表紙の絵柄は藤圭子の歌のような佇まい。この作品も短編集。それぞれの女の人生を描いた物語。どの物語も美しいわけでも、特別なわけでもない。極寒の地で必死に生きている女達の物語。

 

時として絶望的な環境下でも逞しくそしてしたたかに生きて行くその様がやっぱり感動を呼ぶ。北海道という地を舞台にしたそれぞれの話が情緒ゆたかにしっとりと流れてゆく。

 

しずかに、そしてしっかりとした声で「生き抜きなさい」と言われているようで何故かとっても励まされたような気持ちにもなってくるようであった。