FakePlasticTree

ひびのいろいろ

お別れ

昨日僕が若い頃に凄くお世話になっていた人が亡くなられた。

まだまだ若く、定年後になってこれからやっと第2の人生を楽しもうかというぐらいの年齢だった。

就職して1–2年目の頃、何かと声をかけてくれたり、トップの人であるのに(あるからこそ)気配りが凄く上手かった。

そしてその気配りは立場が下の人に対してより一層きめ細かい。

研修医の1–2年目の頃はあまりにも忙しいのと、周囲から怒られ続けることもあって心が荒んだ状態になる。そんな時にかけてもらえる何気ない優しい言葉というのは本当に嬉しかった。

その一方で人を見る目は鋭く、シビア。だから回診などでその先生の前に立つと何もかも見透かされているような気がした。若かった僕は 少しでも後ろめたい気持ちがあると、その先生の前では蛇ににらまれたカエルのようになにもすることが出来なくなってしまうのであった。

そして良く言われていた言葉がある。飲み会などで、しんみりと時々諭すように以下のように言っていた。

どんな場所でもやけをおこさずに頑張りなさい。誰かがきっと見てくれているもんだよ

その先生の生き様もまさにそうだった。いわゆるエリートコースを突き進んでいた先生。しかし、それから不遇の時代を数年経験。その状態からの復活も見事だった。

普段からあまり僕は要領が良くないので、この先生に言われた言葉を心の中で唱えながら頑張ってきたことも少なくなかった。だから今回の訃報を聞いたときは本当に残念で残念でたまらない。

これから僕もいわゆる死というやつを少しずつ意識して行かなければいけない年代になってきたのは確かだ。とてつもなく寂しいことなんだけど、色々な人との別れもこれから経験してゆくのだろう。

それを意識しながら生きて行かないとな、と思った40歳の誕生日であった。

最後に

先生。自分のわがままで10年前にその職場は去ってしまいましたが、本当に今までありがとうございました。どうぞ安らかに静かにお眠り下さい。。