FakePlasticTree

ひびのいろいろ

私を離さないで

 久しぶりに自分の気持ちが上手く生理できない映画と出会った。

外界から隔絶した寄宿学校ヘールシャムは、他人に臓器を“提供”するために生まれてきた〈特別な存在〉を育てる施設。キャシー、ルース、トミーは、そこで小さい頃から一緒に過ごしてきた。しかしルースとトミーが恋仲になったことから、トミーに想いを寄せていたキャシーは二人のもとを離れ、3人の絆は壊れてしまう。やがて、彼らに逃れようのない過酷な運命が近づく。ルースの“提供”が始まる頃、3人は思わぬ再会を果たすが……。

 原作者である「カズオ・イシグロ」はイギリス在住ながら日本人(今はイギリスに帰化している)。幼少時に海洋学者である父親の仕事の都合により5歳でイギリスへ移住し、そのまま英国に住んでいる。という人物。

 おそらく彼のこういった経歴が作品の中で流れる,疎外感や登場人物が自分の人生を受け入れていく諦めに繋がっている。

 モノトーンで荒涼としたイギリスの風景も美しいく,作品の切なさを一層際立たせている。

まだ上手く感情を処理できない映画。その余韻のまま原作本を読んでみよう。