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ひびのいろいろ

「名勝負数え唄 俺たちの昭和プロレス」

小学校時代とプロレス

僕のような1970年代に生まれた男にとってはプロレスやプロ野球は小学生時代には必須アイテム。そんなにプロレスには興味がなかった僕ですら?長州力や藤波辰爾そしてタイガーマスク?闘魂三銃士は知っている。

 確か新日本プロレス金曜日で、日本プロレスが土曜日?にそれぞれテレビ中継をやっていてテレビの前でそれぞれ見ていた。

 新日本プロレスの古舘伊知郎の絶叫もすっかり小学校の良き思い出、懐メロの一部になっている

名勝負数え唄  1

そんな80年代のプロレスの主役だった二人の長州力と藤波辰爾の対談およびそれぞれの回想録が本書の内容。表紙の二人は随分歳をとったなあという感じ。でも写真からでもはっきりと分かる独特のオーラが二人にはある。歳をとっても格段に格好いい。(ただ、長州力の顔色の悪さは気になるなあ。)

アントニオ猪木の存在は別格

二人の対談や回想録の節目節目でアントニオ猪木が良い意味でも悪い意味でも出現する。

 周囲で生じる事件の度にそれは猪木が裏で糸を引いていたりであったりとか、兎に角、二人にとって別格の存在なことは確かにあるのだが、その背後にある葛藤した思いというのも本書では描かれている。

 本書では猪木のことを

神輿ってのは、一人だけ上に乗っている奴がいるから格好良い。だから御輿に乗れるのは一人だけなんだよ。また、それを下で担ぐ奴がいるから、御輿として成り立っている。今はみんなが神輿に乗ろうとしているように見えてしようがないんだ(p.88)

と藤波選手が語っているが、やはり昭和のプロレスの頂点に立つ人なんだろう。

そして猪木との最後の対戦の時には

僕がこの試合でこだわったのは、「師匠越え」というようなテーマではない。「いかに猪木さんを格好良くみせるか」ということだった(p.111)

と考えて闘っていたという

プロレスは浪花節

 プロレスと関連の深いものと言えばヘヴィーメタル。選手の入場の曲には常に激しい音楽が流れていて、その格好もヘヴィーメタルを連想させる選手が多い。しかし、生き方は浪花節、演歌を連想させる。大体「名勝負数え唄」なんていう言葉自体が演歌じゃないか。

 やっぱりプロレスは昭和の大事な文化であったのだ。

名勝負数え唄 俺たちの昭和プロレス (アスキー新書)