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ひびのいろいろ

自閉症は本当に増えているのか? #.190

米国では子供 88 人に 1 人が自閉症 | スラッシュドット・ジャパン

米国では子供 88 人に 1 人は自閉症またはそれに準ずる疾患があるとのこと。2006 年比では 25 %、2002 年比では 78 % も増加しており、これまで報告されてきた子供の自閉症推定患者数のなかで最も多いことになる

以前からこういうことは言われていたし、感覚的にはそうなんだろうと納得できる部分もある。アメリカ疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)が出典なので、ある程度の信頼性はあるんだろう。

増加しているとすれば、その原因として僕が思い浮かぶことを列挙してみると

  • 広汎性発達障害の拡大診断の傾向(少し変わった子どもは全て広汎性発達障害と診断してしまう傾向にある)
  • 教師や保護者の気づきの増加による診断機会の増加
  • 周産期医療や乳幼児医療の発展に伴うもの
  • 先進国を中心とする社会構造の変化
  • が挙げられる。色々なことは言われているし、臨床家であれば感覚的に同じ風に思っているんだろうけれど、真面目にこのことについて研究を行った研究は実は少ない。

    元ネタ(というか、アメリカのニュースサイトだけど)をちょっとだけ読んでみると

    Medical Daily: CDC Reports a Surge in Autism Rates, 1 in 88 children affected in the US

    Some experts have questioned whether the rise in autism rates over the past decade are real or if they reflect greater awareness that has made parents and teachers more vigilant of autism symptoms in children who would in the past not have received a diagnosis.

    実際に自閉症が増加しているわけではなく、過去10年に渡って診断を受けていなかった発達障害圏内の子どもが新たに診断をされているだけなのではないか?という専門家の見解もある

    However Roithmayr noted that better and broader diagnosis and higher awareness accounted for only a half of the rise in autism rates, and that the most recent numbers show that there is an autism epidemic in the United States that needs to be addressed.

    過剰診断や診療機会の増加を考慮に入れても、この増加率の半分しか説明できないし、爆発的に米国で自閉症児が増加していることが直近の報告から明かとなっている。

    その原因がいったい何なのか? 増加率の説明の方法が果たして合っているのか? 他国(特に発展途上国)ではどうなのか? と色々興味は尽きない話ではありますな。