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ひびのいろいろ

81.五木寛之「悲しみの効用」

 

 五木寛之の「悲しみの効用」という本を読む。2-3年前から五木寛之著作は年に1-2冊購入して読んでいるのだけれど、基本路線にほとんど変化はない。僕が読んでいるのはどれも著者の小説ではなくエッセイ。本の中には鬱や慈悲と言ったキーワードがずらりと並ぶ。

 

時代は明かにネガティブな時、その時代を読む感覚は流石だと思うし、内容もしっとりとしていて心に染みいる。文章の流れも大好き。それはおそらく年輩の人々にとって心惹かれる内容で結構売れるんじゃないんだろうか。

 

しかし、できたらこれをバブルの時代に出版して欲しかった。この時期にこういう内容の本を出版するということは、ちょつと目鼻が効き過ぎるというか、要領が良すぎて、狡いのではないかと性格が悪い自分はついつい考えてしまう。